住宅ローンを滞納すると書類が届きます。ご相談者さまから「届いた書類の意味が分からない」「この書類が届いたが何をすれば良いのか」といったご質問を多くいただきます。届いた書類には難しい専門用語が並んでおり、また、ほとんどの書類が「通知」となり、その後どうすれば良いかが書かれていない不親切なものです。
ここでは、届いた書類の意味、そして次の段階に進むとどうなるか、また競売までの残り時間などをご説明いたします。住宅ローン等の滞納で届く書類はどれも非常に重要です。見落としていた、無視していた、ということが無いよう、書類が届いたら金融機関に問合せ、もしくは当協会にご相談いただくといったアクションを必ず起こしてください。
下記の金融機関等の債権者から届く書類は、金融機関からの住宅ローンの救済のチャンスだと思ってください。
競売にかけられてしまう前に、ご相談者さまの現在の状況を把握し、ご相談者さまにとってより良い対処方法を見つけることが必要です。
書類名か書類のサンプル画像をクリックしていただくと、各書類の詳細情報がご覧になれます。
どれも重要な書類ですので、届いたら詳細情報までチェックしてみてください。
任意売却が 可能な期間 |
滞納前 | まだ滞納していないけど、 返済が苦しい |
任意売却は余裕を持って 住宅ローン滞納前~滞納5ヶ月までに届く書類は、「返済できていません」といったお知らせや、「すぐに返済してください」といった要求です。任意売却には余裕を持って取り組めますが、放置しておくとすぐに次の段階の「期限の利益喪失」の通知が届きます。 |
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住宅ローン滞納1~5ヵ月 | 催告書/督促状 | ||
住宅ローン滞納6ヵ月 | 期限の利益の喪失 |
一括での返済が必要になります 住宅ローン滞納6ヶ月以上になると、「期限の利益喪失」に関する予告通知や通知が届きます。また、それに続き「代位弁済通知」が届きます。期限の利益を喪失すると、ローンを一括で返済しないといけなくなります。 代位弁済はローン契約した際の保証会社が、ご相談者さまに代わり、一括で返済したことを通知するものです。それ以降は、任意売却の交渉は銀行ではなく、保証会社と行うことになります。 競売までもうあまり時間がありません。「期限の利益喪失」「代位弁済通知」「差押通知書」が届いたら、すぐにご相談ください。 |
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住宅ローン滞納7ヵ月 | 代位弁済通知 | ||
住宅ローン滞納8ヵ月 | 差押通知書 | ||
住宅ローン滞納9ヵ月 | 競売開始決定通知書 |
競売まで残り時間僅かです 競売開始の決定通知は、債権者である保証会社が裁判所に競売を開始する依頼をしたことで発送されます。この通知が届くことで競売へのカウントダウンが開始されます。この後は、執行官による現況調査が行われ、その調査結果を基に競売に関する詳細(価格など)が決定されます。競売の詳細が決定すると、競売の期間入札通知で具体的に、ご相談者さまの不動産がいつ競売になるかが通知されます。 ここまで来ると任意売却するために残された時間はほとんどありません。今すぐにご相談ください。 |
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住宅ローン滞納10ヵ月 | 執行官による現況調査 | ||
住宅ローン滞納13~16ヵ月 | 競売の期間入札通知書 | ||
任意売却が |
期間入札終了後 | 競売による開札↓ 立ち退き ※任意に立ち退かない場合は、裁判所から引渡命令が出され、強制的に退去させられます |
任意売却をするためには 任意売却は開札2日までは債権者の同意があれば可能ですが、それ以降は最高買受人(競売の落札者)の同意が必要です。そのため、開札後は任意売却ができる可能性は非常に低くなります。 |
※掲載している書類は一例です。地域や金融機関によっては書式が異なります。
任意売却が成功するかどうかは、ご相談いただく時期に大きく影響されます。特に債権者が複数いる場合(複数の金融機関からお金を借りている)場合や税金も滞納している場合などは債権者の調整に時間がかかります。そのため、ご相談いただいた時には時間が足りず競売になってしまうということもあります。
早く相談をして悪いことは一つもありません。滞納する前でも協会にお気軽にご相談ください。早い段階でご相談いただくことで、自宅を手放さなくても良い可能性も高まります。
ご相談者さまの多くは、住宅ローンを滞納しているということに長く一人で悩まれています。まずは、協会に今おかれているの状況を説明いただき、一緒にご相談者さまご自身で今の状況を整理することが、住宅ローン問題解決の第一歩です。競売を回避することはもちろんですが、ご相談者さまのご要望に応じた解決方法をご提案させていただくことができます。