所在地:兵庫県神戸市
職業:無職
年齢:56歳
家族:一人暮らし
物件種別:マンション
残債:1800万円
売却価格:1220万円
相談者A氏は、現在56歳。42歳の時に、今後は一人で生きていくと決め、思い切って、神戸市内の新築マンションを購入しました。一人で住む事を前提としていた事から、新築時、間取りを2LDKから1LDKへと変更しました。しかし、購入直後、長年勤めていた会社が倒産。派遣の仕事に就くものの期間満了時に退職を繰り返す日々が続いていました。その頃から、極度の近視で年齢を重ねた事から、目に黄斑症状が出始めました。医者からは、このままでは失明の恐れがあると言われ、預貯金を切り崩し、手術をしました。その手術で失明の危機は乗り越えましたが、約1m先すら見えづらくなり、視力の回復には至りませんでした。視力の低下により、再就職してもなかなか仕事をこなすことが難しく、事務作業していても、パソコンの画面が見えづらく作業がはかどらないといった事から、職を転々とせざるを得ない状況でした。そんな状況のため、就職活動にも消極的になり、預貯金も底をつき、携帯電話代、税金、住宅ローンの返済が滞り始めた為、当協会へ相談の電話をいただきました。
面談当初、A氏は無職であり、預貯金も残りわずかという状態でした。また、目の病気も抱えており、治療費もかかることから、今後生活をするのも難しい状況と判断しました。全任協では生活保護申請サポートもしておりA氏は生活保護を受給することが最善の策であると判断しましたが、生活保護を受給するためには物件の売却が前提です。A氏の生活保護受給の申請の提案をし、同時に物件の売却も提案したところ、「連絡の取れる唯一の親族である弟に、私の困窮した状況がわかると、弟は生活支援を申し出る可能性もあり、弟の生活にも迷惑がかかる。」とおっしゃっており、生活保護受給には難色を示されました。そのため、物件の売却にも消極的でした。思い入れのある家を手放すことや、自分の思い描いていた老後の生活と、現実とのギャップにやや混乱したようにも思えました。「弟に迷惑を掛けるくらいなら、競売になっても構わない。私は野宿でもします。それでもどうしようもなくなったら失踪します。」と涙ながらに仰っていました。私共は、A氏に心の整理をしていただく為にも、時間をおいて説明をすることを選択しました。面談後も何度かA氏と連絡を取り、生活保護受給申請をするよう説得し、同時に売却の方も提案していきました。 >> 【無料メール相談はこちら】秘密厳守で早急にサポートいたします。
A氏の物件の周辺には3LDKのファミリータイプのマンションが多く存在し、ファミリータイプの物件がよく売れるエリアでした。しかし、A氏の物件は入居時に1LDKに改装したという事もあり、案内もなかなか入らない状況でした。しかし、室内状況は非常に綺麗であった為、販売後4ヶ月を経過した頃に、1人住まいの高齢のお客様が物件を気に入って下さり、売却に至りました。生活保護申請に関しては、売却活動当初から行政折衝しておりましたが、資産があることが理由でなかなか審査が進まない状況で、明日の生活費さえ無い状態でした。本人同行のもと、何度も行政へ出向き、窓口担当者と折衝した結果、受給承認が得られました。売却後は転居先も市が斡旋してくれた事もあり、スムーズに行えました。
購入した時は、まだ元気でしたので、このような思わぬ病気による生活困窮は想定していませんでした。病気になってしまったのは致しかたない事ですが、無事再出発が出来そうです。もし、相談してなければ、おそらく競売になって、強制的に退去せざるを得なくなり、その後は恐らく、ホームレスになっていたと思います。任意売却が成功し、しかも生活保護まで受給できたので、本当に良かったと思います。これからも病気とうまく付き合い、今までどおり弟と良好な関係も続けていけそうです。
私と面談した時のA氏は、「世間では60歳を超えると悠々自適な生活をしている人が多いのに、なぜ私だけがこのような目に合わなければいけないのか」と話されておられました。室内を拝見しても、まるで新築の物件に来たのかと錯覚を覚えるくらいに室内の状況は綺麗だったことから、今まで真面目に生きてこられたのだなと直感いたしました。面談時、心を閉ざされた状況で紆余曲折はありましたが、提案した内容がすべてうまくいき、A氏の心の平穏に一役を買えた事に、良かったなと感じました。フリーダイヤル(0120-963-281)へご相談か、メール相談お待ちしています。
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